この上なく普遍的で美しい、カトラリーの定番製品。
世の中には、「The ○○」と呼びたくなる不動の定番があります。一人のデザイナーとして、もし「The カトラリー」はどれか?と聞かれたら僕は迷わずこのカイ・ボイスンのカトラリー「Grand Prix」を挙げます。今日は、僕も愛用するこのカトラリーが持つ、「定番」と呼ぶにふさわしい3つの理由をご紹介したいと思います。
1. 歴史が証明する、普遍的な美しさ。
このカトラリーが、カイ・ボイスンによってデザインされたのは1938年のこと。そんな時間の流れを感じさせないこのタイムレスなフォルムは、おそらく多くの人がイメージする「カトラリーらしいフォルム」ではないでしょうか。今から80年以上前に、カトラリーのデザインは完成されていたのです。
ステンレス製のカトラリーは、基本的に錆びたり壊れたりするものではないですよね。つまり、「構造的寿命」が長いので、一度買えば一生使い続けることだってできます。しかし、「デザインの寿命」が短ければ、壊れていなくても長く愛用することはできません。
そんな、構造的寿命が長いステンレス製カトラリーだからこそ、僕はこのタイムレスで普遍的な美しさを持つ「デザインの寿命が長い名作」を愛用しています。購入当初から比べると小傷が付いてきましたが、それも日頃から愛用している証拠として「味」になってきています。
2. 世界が認める Made in Japan の品質。
デンマーク人がデザインし、デンマーク王室御用達で、世界中のデンマーク大使館でも使用されているこのカトラリー、実は新潟県燕市の大泉物産にて製造されているMade in Japanのカトラリー。燕市と言えば、かつてiPodの裏面の磨きを行っていたことでも有名な金物・ステンレス製品の世界的な名産地です。
1991年にその高い技術が認められ、それ以来カイ・ボイスンのステンレス製カトラリーは燕市で製造され世界中に輸出されています。大好きなデンマーク生まれの製品が、日本の技術によって形になっているとは、この上なく嬉しく誇らしいことです。
3. いつでも「買い足せる」という製品寿命の長さ。
先ほど、このカトラリーは「構造的寿命」と「デザインの寿命」が長いというお話をしましたが、「定番」と呼ぶには欠かせないもう一つの寿命があります。それが、「製品寿命」です。「定番」は、時代を超えて愛されるだけではなく、時代を超えて製造され続ける、つまり製品(商品)としてマーケットでニーズがあり続けてこそ「定番」と呼べるのではないでしょうか。
それは、10年、20年と愛用し続けていく中で、止むを得ず紛失してしまった、または家族が増えて追加で必要になった、そんな時に買い足せるという状態。もちろん、10年、20年先までこのカトラリーが製造され続ける保証はありませんが、デザインされて80年以上、発売されて50年以上経った今も、普遍的な価値を持って愛され続けていることは一つの指標になるでしょう。
ミニマリストなデザイナーが選ぶ「Theカトラリー」
デザイナー的視点でレストランやカフェに行き、お店ごとに違う様々なカトラリーを目にすると「このカトラリー美しいなぁ」とか「とても使い心地が良いなぁ」と思い、どこのブランドのものかをついチェックしてしまいますが、それぐらい世界中には良いカトラリーがたくさんあります。
しかし、ミニマリスト的視点から厳選し、我が家の食卓に迎え入れたのは、このカイ・ボイスンのカトラリーでした。もし、時代に左右されないタイムレスな「Theカトラリー」をお探しの方には、心からおすすめできる定番です。
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