ミニマリストな僕が探し求めていた、シンプルな食事理論。
結局、何を食べて、何を食べない方が良いの?
と思っている人も多いのではないでしょうか。と言うのも、「健康」にまつわる情報はあまりに氾濫しすぎているし、基本的に誰かが「良い」と言っていることに対して「それは間違っている」と言う意見が必ずあり、もうぐっちゃぐちゃ。誰か、シンプルにまとめて!
ようやく出会えた、シンプルな食事理論。
そんな中、とうとう出会いました!ミニマリストな僕が探し求めていたシンプルな食事理論!10万部を超えるヒット作、カリフォルニア大学助教授で医師である津川友介さんの「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」を読んだのですが、タイトル通り「シンプル」で「科学的に証明」されていて素晴らしい本でしたので、ぜひご紹介させていただけたらと思います。
世界中にある科学的根拠=エビデンスをまとめた一冊。
まず、この本の内容は世界中にある科学的根拠(エビデンス)に基づいており、健康本によくある「私はこれで健康になった!」「私はこれで痩せた!」と言った類の筆者の体験談に基づいて構成されているものなどではありません。ここ、重要です!
それでは、シンプルに本の内容をご紹介していきます!
と言うことで、前置きはこの辺りにしてシンプルな本の内容をシンプルにご紹介したいと思います。以下、目次をどうぞ。
Index
これが結論!世の中の食品は5つのグループに単純化できる。
良い炭水化物=茶色い炭水化物は、むしろ健康に良い。
牛肉や豚肉は健康に悪いけど、鶏肉は大丈夫。
そして、やっぱり魚は健康に良い。
野菜や果物は、煮ても冷凍してもOK!
「成分」ではなく「食品」で捉える。
卵は1週間に6個まで。
塩分は、やっぱり控えめに。
でも、食べたらダメ!と言ってるわけではありません。
まとめ
これが結論!世の中の食品は5つのグループに単純化できる。
この本の大枠を語る表がこちら。健康に良いかどうかで世の中の食品を分類すると、わずか5つのグループに単純化出来るそう。これはシンプルでわかりやすいですよね。以下、この表の内容をベースに僕がこの本で学んだことをまとめていきます。
出典:世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事

良い炭水化物=茶色い炭水化物は、むしろ健康に良い。
日本人が大好きな「白米」などの白い炭水化物は、最も健康に悪いグループ5。「白米に栄養はない」なんて情報はよく耳にしてましたが、まさか最も健康に悪いグループだとは。本の中で津川さんは、
「白い炭水化物≒糖」と考えても良い。ごはん茶碗に盛られた白米を食べるのも、甘いお菓子を食べるのも、体にとっては似たようなものなのである。
とまで述べています。白米を食べることと砂糖を食べることが似たようなものとは、日本人にとってなかなか刺激的な情報です。
一方で、炭水化物には良い炭水化物(茶色い炭水化物)と悪い炭水化物(白い炭水化物)があり、茶色い炭水化物は逆にグループ1の最も健康に良い食品に属しているんですね。これは驚き。
なお、茶色い炭水化物には、玄米、全粒粉(を使ったパンやパスタ)、蕎麦などが含まれます。ただし、市販のほとんどの蕎麦は「蕎麦粉がちょっとだけ入った小麦麺」なので注意が必要です。

牛肉や豚肉は健康に悪いけど、鶏肉は大丈夫。
牛肉は置いておいたとして、豚肉は家庭の食卓によく上がりますよね。そんな豚肉が、まさかの最も健康に悪いグループ5。かつて、「豚丼」と「パスタ」の無限ループをしていた頃の僕は、グループ5だけで生きていたことになります。
一方で、鶏肉は「白い肉」に分類され、表で言うとグループ3に属します。健康へのメリットもデメリットも報告されていないので、お肉をよく食べる方は、鶏肉の頻度を増やすと良いかもしれません。かく言う僕も、筋トレを始めてからはタンパク質が豊富な鶏肉中心の生活を送っています。

そして、やっぱり魚は健康に良い。
やっぱり、魚なんですね。ついついお肉中心になってしまうのですが、せっかく海に囲まれた国に暮らしているのですから、お魚、食べていきますか!本の中でも、魚の摂取量が多い人ほど死亡するリスクが低くなるため、少量でも良いので毎週コツコツと魚を食べるのが良いと提案されています。

野菜や果物は、煮ても冷凍してもOK!
野菜に関しては、「生野菜でないとよくない」「繊維が崩れてどうちゃらこうちゃら」という情報がよくありますが、津川先生いわく、ゆで野菜でも野菜のスープでも構わないそう。同様に、果物も冷凍したものでも大きな変化はないとのこと。これは、野菜や果物の食べ方のバリエーションが広がるので嬉しい情報ですね。

「成分」ではなく「食品」で捉える。
これです!僕が、この本で最も「シンプルだー!」と感動したのがこの考え方。どのような「食品」を食べるのかが重要であり、それに含まれる「成分」にとわれてはいけないと言うことなんです。その一例として、果汁100%のジュースと果物とでは、健康に対する影響が180度異なるのだとか。同様に、βカロテンもサプリメントとして摂取することは健康に悪いというデータも。
βカロテンを含んだ緑黄色野菜そのものは病気の予防に役立つと考えられているものの、緑黄色野菜からβカロテンを抽出しサプリメントとして摂取すると、逆にがんのリスクや死亡率が上がることが、複数の研究によって明らかになってる。
これまで、いかに「成分」にとらわれて来たかを実感します。そして、その「成分」にとらわれているからこそ、「健康的な食事」が難しいものになっていたことも合わせて実感しました。
つまり、あまり難しく考えずに、好きな野菜と好きな果物をたくさん食べよう!ということ。シンプルですね。また、おかげさまで「サプリとか飲んだ方が良いのかな?」という迷いから解放されました。

卵は1週間に6個まで。
巷では「何個食べても大丈夫」と言う情報が優勢な卵。完全栄養食とも言われ、中でもタンパク質が豊富ということで最近爆食いしてました(1日4個とか)。しかし!津川先生によると、卵は1週間に6個までに抑えるべきだと言うのです。これは知れてよかった!
卵の摂取量が多い人ほど、糖尿病や心不全のリスクが高く、糖尿病患者については心筋梗塞や脳梗塞などの病気のリスクが高いことが報告されている。 卵はあまり食べない方が良く、食べるとしても1週間に6個までに抑えることが健康にとってはベストであると私は考えている。

塩分は、やっぱり控えめに。
食品の選び方の他に気をつけるべき点としては、やはり塩分は控えめがよろしいとのこと。なんと、国別の塩分摂取量で日本は世界第2位!(ちなみに、3位は中国、1位は韓国)日本食って、ダシを効かせて塩分控えめな健康食なイメージがありますが、あのハンバーガーとステーキの国アメリカが、1日あたりの塩分摂取量9.1gなのに対し、日本は12.4g。驚きの結果ですね。

でも、食べたらダメ!と言ってるわけではありません。
最後に、ここが重要なのですが、津川先生は加工肉、赤肉、白い炭水化物などは「体に良くない」と説明しているのであって、「食べるべきではない」と主張しているのではないのです。食事によって得られるメリットとデメリットを十分理解した上で、何を食べるか選択すべきと述べられています。
甘いものが好きな人にとっては甘いものを食べることで幸せな気持ちになり、幸福度が上がるかもしれない。そういう人にとっては、甘いものをゼロにすることで健康にはなるけれども人生が全く楽しくなくなってしまうこともあるだろう。そのような場合には、幸福度と健康を天秤にかけて、毎日少量の甘いものを食べるという食事を選択するのも合理的な判断であろう。
ちょうど良い加減を探っていきましょう!
食事は、ただの栄養摂取ではないですよね。砂糖は健康に悪いと知っても、たまにはケーキやドーナツだって食べたいし、赤い肉が健康に悪いと知っても、ステーキやトンカツも食べたいですよね。
でも、病気の多くは食習慣が要因になっているとのこと。日々の積み重ねが、日々のパフォーマンスと、将来的な健康を左右します。僕たちフリーランスはもちろん、個人サバイバル時代と言われる21世紀においては健康が最強の資本。つまり、健康への投資は、最強のリターンを生むはずなのです。
だからこそ、健康に良い・悪いの事実は事実として受け止めた上で、自ら選択することがとても大切。一人ひとりが、自分自身にとって「ちょうど良い加減」を探っていけると良いですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。僕が読んで勉強になった点をざっとまとめてみましたが、本の中ではエビデンスと共に、より詳しく、「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」について書かれています。また、どうして日本の健康に関する情報がこんなにも混沌としているかなどもグローバルな視点で解説されており、読み物として非常に面白かったです。
そして、食事すらシステマチックに設計し、日々の選択を少なくしたい。そして、質の良い食品を口にし、健康を保ち、楽しく元気に、良いパフォーマンスで、日々やりたいことをやる人生を送りたいと考えているミニマリスト思考な人にとっては、間違いなくおすすめできる一冊です!
世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事
津川友介(著)東洋経済新報社
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